毎月の返済ができなくなったらどうなる?

返済が1回でも遅れるとペナルティー

住宅ローンの返済が滞ると、どうなるのでしょうか。返済が遅れると、まず金融機関から電話や書面で催促の通知が届きます。この時点で応じられれば問題はありませんが、その催促に提示された予定日に1回でも返済が遅れれば、即「延滞」とみなされます。延滞が発生すると、金融機関によっては契約時の優遇金利が適用されなくなるなどの措置がとられ、毎月の返済が増えてしまいます(優遇が取れなくというのは、金利が上がるということです)。より有利なローンに借り換えたくなっても、延滞が1年以内にあればそれが認められないケースも出てきます。返済を続けるために、家計の大福な見直しを迫られることになるでしょう。なお、いわゆる金融円滑化法の実施(2009~13年)を契機に、返済の遅れに関しては金融機関に相談すれば返済期間に猶予を与える柔軟な対応がいまは一般的になっています。

返済が半年遅れたら「差し押さえ」

正当な理由がなく、2ヵ月以上返済が遅れた場合は、「事故」扱いとなります。そこからさらに3~6ヶ月間経過すると「差し押さえ」となり、物件を勝手に売ったりしないよう裁判所から命令ができます。おそらくこの時点で、金融機関からは「ただちに返済をするか、さもなくば競売にかけるかを選んでください」といわれるでしょう。ここで滞った借入金を全額返済できなければ、家を手放さなければならなくなります。

任意売却という、物件を第三者に売却して債務の一部の返済に充当する方法もあります。全額返済できない場合は一部債権を放棄してもらったり、未返済分について新たな返済計画を立てて返済を続けることになります。競売は、金融機関が融資を回収するために、物件を裁判所を通じて競りにかけ売却することで、考える最悪のケースといえます。

返済不能に陥った住宅ローンの行く末

返済が滞った住宅ローンは、貸し手にとっては「不良債権」です。早く整理したいというのが本音ですが、フラット35と民間のローンではその対応が異なります。

住宅ローンで苦しむ人はどんな借り方・返し方をしている?

金利が低いと、つい借りすぎてしまう

住宅ローンで失敗する人の多くは、きんりの低さにつられて、ついたくさんお金を借りています。金融機関が提示する貸出額の限界「借入可能額」と、本当に無理なく返済できる「返済可能額」には大きなギャップがあるにもかかわらずです。そして、無理な返済を強いられ、家計が破綻しています。金融機関によっては、住宅ローンの「適用金利」をベースに貸出額を決めることもあります。この場合、金利がひくければ低いほど貸出額は多くなりますので、借りてにとっては返済の負担が重くなります。変動金利を選択する際は、十分注意しなければなりません。

短めの返済期間と操上げ返済の落とし穴

借入額に問題はなくても、日々の生活でいろいろなことを我慢しながら毎月の返済分を捻出しているようなら、その方も失敗といえます。毎月の家計で何に使ってもよい「自由に使えるお金」が、収入(額面)の5%以上確保できないようなら問題です。

住宅ローンで失敗しにないためには、返済期間の設定も重要です。毎月15万円を20年間で返済するより、8万円を35年間で返済した方が家計はずっと楽になります。同時に、貯蓄もしっかり行えます。貯蓄に余裕があれば、操上げ返済による期間短縮でローンを完済できる可能性も出てきます。とはいえ、「繰上げ返済至上主義」は考えものです。少しでも早く返済したいからと、お金が貯まるとすぐ繰上げ返済に回す人がいますが、教育費などの備えができるまでは、早まらない方が賢明です。ほかのローンより金利が低く条件がよいというのが住宅ローンの特徴ですが、手元のお金がなくなって、金利の高いほかのローンを借りなければならいほどばかばかしいことはありません。

住宅ローンを借りると決めたら銀行にはすぐ行かないほうが良い

「そんなばかな」とおっしゃるかもしれませんが、「自分は金融の話にうとい」と自覚している人ほど、住宅ローン初心者が金融機関と上手にお付き合いする方法を教えます。

初心者が窓口に行くと不幸な結果を招きかねない?!

金融機関を敷居の高い場所だと思ている人は少なくありません。そういう人たちが緊張の面持ちで金融機関の窓口に出向くと、たいてい舞い上がった状態のまま、先方の話について引込まれてしまいます。しかし残念なことに、あなたの前に現れる窓口の担当者には、「当たり外れ」があります。経験年数が浅い人はもちろんのこと、そうでもない人もマニュアルに記載されていない事柄にはうまく対応出来ません。あなたにベストな提案をしてくれるとは限らないのです。そもそも金融機関の担当者は、住宅ローンを企画・販売するメーカーの社員であって、販売のプロフェッショナルでありません。お金のことやローンのことを詳しく知らない一般の人に、その商品を分かりやすく説明する訓練を充分に受けていません。にもかかわらず、彼らはたいてい住宅ローンの販売ノルマを課せられているので、人によってはあの手この手でローンを組ませようとしてきます。たとえば、金融機関の店頭に赴いたあなたと担当者との間には、こんなやりとりが想定されます。

こんな風に窓口の担当者のペースに巻き込まれ、小難しい金融用語を並べた説明を延々と聞かされるおそれがあります。住宅ローン商品の候補を選ぶプロセスでは、金融機関に出向いての相談はあまりお勧めできません。

コールセンターなら知りたいことがキャッチボールのように返ってくる

筆者のお勧めは、同じ金融機関でもコールセンターを利用する方法です。住宅ローン商品を調べて、借りたい有力な候補が出てきたら、自分は借入れが可能かどうか、優遇条件が適用されるか否かなど、さまざまなことを確認したくなるものです。そんなときはコールセンターに直接尋ねるのです。

こんなふうに、電話口のスタッフは対応の品質がある程度一定です。営業的なトークはほとんどなく、専門のスタッフがその場でマニュアルを見ながら回答してくれるので安心です。分からなければ調べて折り返し電話をしてくれるなどの利点もあります。フリーダイヤルや割安などナビダイヤルで電話をかけられるうえ、夜9時まで受け付けをしていたり、土日も対応してくれるところが多いのも魅力です。

ただし、コールセンターでは、審査通過の可能性や結果についての質問などにはたいてい答えてもらえません。(個別の対応については、実際に融資を申し込んでみなければわからないのは店頭でも同じですが…)

金融機関に足を運ぶのは最低限の回数で良いのです。融資の申込時、契約時の2回、もし必要であれば融資の実行日を入れて、合計3回に抑えることです。