毎月、着実に返済していく

1回目の返済はレギュラー

住宅ローンの返済は、融資が実行されるとすぐに始まります。契約の際に取り決めた返済日に、あなたが開設した口座から自動で引き落されます。毎月の返済額は、実行後に受け取る返済予定表に記載されています。

初回の引落とし額は、契約時に取り決めた毎月返済額と異なるかもしれません。初回に関しては融資日からの日割り計算となるからです。手続きの関係で2ヵ月目にまとめて引き落とされたり、1回目の返済額は融資金から差し引かれる場合もあります。

返済が遅れてしまったら

返済が遅れる原因としては、引き落とし口座にお金が入っていない単純な残高不足と、家計の収支悪化による経済的事情の2つがあるでしょう。

前者なら、金融機関に連絡して急いで入金すれば、次回の引落とし日に前月分と合算した金額が引き落とされます。しかし、返済が遅れると、金融機関側は個人信用情報のデータベースに「延滞あり」と記録します。それでも、2ヵ月以内にこの状態が解消されれば、さほど問題にはなりません。逆に、2ヵ月以上返済が滞ったり、何度も延滞を繰り返すようなら、「信用上問題あり」と判断されてしまいます。たった1円の残高不足でも、将来の借り換え時に審査を通してもらえなかったり、自動車ローンなど、ほかの借入れをしたいときに承認されないなど、支障を来たす場合があるので慎重な管理が必要です。

後者の場合は、当座の返済分として、いざというときのために残しておいた手元の現金を使いましょう。しかし、これが長期化するようなら、いつまでもこの方法ではしのげません。早急に状況の改善を図らなければなりません。

返済口座の「資金繰り」はしっかりと

返済用の口座が公共料金やクレジットカードの引き落とし口座を兼ねていると、いつの間にか残高が足りなくなっていることがあります。残高不足のままローンの返済日を迎えることのないように。

返済が厳しくなったら次の手順で対処しよう

返済が厳しくなっても、消費者金額からの借入れだけは絶対にやってはいけません。以下は対応の手順です。第1ステップまでで家計の立て直しを図るのが理想ですが、うまくいかなければ第4ステップまで進まざるを得ません。

持ち家にかかる税金を支払う

住宅にかかる税金

住宅を購入する過程では、税金を納める場面が何度も出てきます。いちばん多いのは、売買契約書やローン契約書などを交わすときに必要な「印紙税」です。これは、契約書に記載された金額によってその税額が決まり、契約書に収入印紙を貼付することで納税となります。

住宅購入資金を贈与されたり、土地など相続した際にかかる「贈与税」や「相続税」は、資金計画に関係してくる税金です。

「消費税」は土地にはかかりませんが、建物(工事費や設計料)、仲介手数料などにはかかってきます。そして、購入した土地・建物を登記する際に納める税金が「登記免許税」、新居に引っ越してから半年ほどすると都道府県から納税通知書が届くのが「不動産取得税」です。居住用不動産の不動産取得税は実質非課税ですが、取得日から60日以内に市区町村へ軽減の申請が必要です。

「固定資産税」は、住宅を取得した翌年から毎年かかる税金です。毎年1月1日現在、不動産を所有している人が納税義務者となり市区町村に納めます。同様に「都市計画税」は、市街化区域内に土地・家屋を所有している人に課せられます。ともに、毎年5月上旬に納税通知書が送付されます。適用さえる税率は市区町村ごとに異なりますので、詳しいことは担当窓口にお問い合わせください。

なお、軽減措置の対象となりますので、一般住宅は新築から3年間、長期優良住宅は新築時から5年間は固定資産税の納税額が半額になります。

固定資産税と都市計画税は毎年かかるものです。資金計画の階段から、住宅ローンの返済だけでなく、こうした税金の支払い分までも計算に入れておき、手元に納税分の現金を確保しておくことが大切です。

土地の購入と新築に伴う税金

カメオの家づくりで発生する税金を整理しました。印紙税と登録免許税は手続き時、不動産所有後の税金は5月ごろに請求が来ます。

【条件】土地920万円、土地の固定資産税評価額700万円、工事請負契約額1,860万円、建物の固定資産税評価額850万円、借入額2500万円、敷地面積150m²、延床面積120m²

確定申告で住宅ローン控除を申請

住宅購入の翌年は確定申告に行く

これまで一度も税務署に行ったことがないという人も、住宅を購入した翌年の確定申告には必ず行くようにしてください。「住宅ローン控除」として、納めた税金(所得税・住民税)の控除分が還付されます。親に住宅の購入資金を援助してもらった場合も、きちんと申請すれば贈与税や相続税の非課税枠が適用され、2020年は最大で4000万円の資金移転が無税で行えます。いずれも自分から動かなければそのままの状態なので、手続きは確実に行うようにしましょう。

2020年に住宅ローンを利用して住宅を購入した場合は、2021年に1月1日以降に還付申告の手続きを行います。通常の確定申告は、例年2月16日~3月15日の間に行いますが、住宅ローン控除は確定申告の時期を待たずに申告年の1月1日から手続きが可能です。ほかに申告すべきものがなければ、窓口の混み合わない早い時期に済ませるとよいでしょう。

申告書類は、税務署のホームページからダウンロードできますし、必要な手続きを踏めば電子申告をすることも可能です。申告が終われば、2~3ヶ月後に還付金が指定した口座に振り込まれます。

自営業者とサラリーマンの違い

以上の手続きは、自営業者であれば翌年以降も同じです。サラリーマンの場合は、初年度だけ確定申告を行い、2年目以降は会社の年末調整で対応するのが通例です。例年、11月くらいに「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」などを、ほかの控除に関する書類と合わせて勤務先に提出して手続きを依頼します。この場合は、住宅ローン控除分を月々の給与支払いで対応することになるので、初年度のように還付金がまとめて支払われることはありません。

確定申告のスケジュール

確定申告は年度末の忙しい時期にあたります。住宅ローン控除を受けたい人、贈与税の非課税枠を利用した人は確実に手続きを。前年の秋から少しずつ準備しておけば手続きがスムーズに進みます。

住宅ローン控除の条件

はじめましての確定申告で不安だという人は最寄の税務署に相談に行くとよいでしょう。

■戸建住宅の場合

  1. 新築または購入してから6ヶ月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいる
  2. 特別控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下である
  3. 床面積が50m²以上であり、床面積の2分の1以上の部分がもっぱら自己の居住用に使用するものであること(控除対象は居住用部分のみ)
  4. ローンの返済期間が「10年以上であるなどの条件を満たす所定のローンであること

注:中古住宅の場合は、築後原則20年(耐火建築物の場合は25年)以内の住宅。ただし、一定の耐震基準に適合する場合は築年数は不問

修繕費用を積み立て始める

マンションなら「共用部」と「専有部」の両方

建物は住み続けるうちに少しずつ経年劣化していきます。設備機器は老朽化し、点検や取り替えの必要が出てきます。賃貸住宅に住んでいるときは、何か不具合があれば大家さんが直してくれていましたが、自分が所有する家の場合は、何かあれば自分で修繕して安全で快適に暮らせるよう維持していかなければなりません。その費用を負担するのは、もちろん自分自身です。

マンションの場合は区分所有者(マンションを購入した人)全員が、毎月修繕積立金を管理組合に支払うことになります。積立金は定期的にその額が引き上げられていくケースが一般的です。注意したいのは、この積立金はあくまで共用部(マンション購入者全員で共用している部分)のみの修繕費用であるということです。専用部(区分所有者のみが所有している部分)の修繕費用は対象ですから、自室の壁紙を張り替えたりする費用は別に積立てておかなければなりません。

戸建住宅は自分で積み立てを

戸建ての場合は、修繕積立金がない代わりに、自分で修繕費用を積み立てています。どれくらいの額が必要かは、その住宅の工法や使用した材料などによっても変わってきますので、施工会社に確認して自分でメンテナンスのスケジュールと、その都度かかる費用を算出しておきましょう。メンテナンスのコストを抑えるには日頃の手入れが重要になりますが、耐久性の高い材料を使ったり、長期保証付きの設備機器を導入したりするなどの方法も一案です。

いずれにしろ、修繕のための費用は日々の生活費とは切り離して考える必要があります。財形などの強制貯蓄にして、簡単には手をつけられないようにしておくなど、計画的な対策をお勧めします。

マンションの共用部・専有部

「共有部」は管理組合の修繕積立金の対象、「専有部」は自分で責任をもつ部分です。

戸建住宅で修繕が必要になるところ

入居後の修繕スケジュールを考えておきましょう。各所の工事をその都度行っていくと費用がかさみますが、同時期に修繕が必要になるところはまとめて工事を行うと、コスダウンにつながります。

住宅ローンのメンテナンスが必要

全期間固定金利の人も他人事ではない

「完済まで安定した返済を続ける」「総返済額をできるだけ抑える」。この2つは、住宅ローンを賢く借りて無理なく返すための基本軸といえますが、これを同時に実現するためには、一度借りた住宅ローンを借り放しのにしないことです。建物同様、住宅ローンにも定期的なメンテナンスが必要です。「繰上げ返済」や「条件変更」などがその方法にあたりますが、いすれも耐えず変化するの動向がカギを握ります。

変動金利で借りた人はもちろん、全期間固定金利で借りた人も、金利の動きは毎月確認すべきでしょう。なぜなら、固定金利の人でも金利が低下した瞬間を速やかにとれえれば、よりよい条件に変更ができ、総返済額を抑えることができるからです。住宅金融普及協会のウェブサイトなどで、ターゲットとなる固定期間の最安金利を毎月チェックする習慣をつけましょう。

何%の変化でアクションを起動するか

金利は、いま自分が借りている住宅ローンの金利だけでなく、将来的な「条件変更」や「借り換え」のどちらの対応も想定して、変更するかもしれない商品の金利までチェックしておきます。

そのためには、まず左頁のように、条件変更や借り換えのモノサシとなるベンチマークの試算を行います。そして、そのトータルコストと等しくなる金利を調べ、あらかじめ「変更予定の金利タイプが〇%になったら実行する」と決めておきます。そのうえで、いよいよ目標の金利に達したら、ただちに条件変更か借り換えを行います。大切なのは、起動の速さ。金利がターゲットの数値に近づいていても、現実にはすぐに実行に移せないものです。しかし、それでは有利な変更のチャンスを逃してしまいます。一度、変更する数値を決めたら機械的に判断するのがベターです。

変動金利で借り入れた人は、どんなメンテナンスを行うべきか